日本ハム大谷翔平投手(21)が「リアル二刀流」で、リーグ戦再開後の初登板に臨み、7回3安打無失点、11三振を奪う投球で7勝目(4敗)を挙げた。

 バットの方は3打数1安打1四球だった。

 「5番・投手」でスタメン出場。DHを放棄して大胆な起用を決断した栗山英樹監督(55)は「目いっぱいいく」と、巻き返しへのカンフル剤として投入した。「リアル二刀流」ではDH制がなかった交流戦期間のセ・リーグ主催試合の2試合を含め、5試合連続となる。DH制を解除したケースは3試合目。

 投球と打席内容は以下の通り。

 打者では2回1死からの第1打席で、オリックス・ディクソンの初球ナックルカーブをジャストミート。三塁手・大城のグローブをはじく強襲安打とした。続くレアードの中前打で1死一、二塁とチャンス拡大。岡の中前打で二塁から一気に俊足を生かして生還し、自らの一打を起点に先制点をもたらした。

 自身6連勝、7勝目がかかった投手では3回まで1安打無失点で3奪三振。1、2回と得点圏のピンチを背負うが、しのいだ。序盤3回までの最速は159キロ。2回の駿太への2球目のボール、3回の大城への3球目のファウル、同回の西野を三ゴロに仕留めた3球目に記録した。160キロの大台はなし。

 4回、先頭打者だった第2打席は見逃し三振。カウント3-1から内角低めを厳しく突かれたナックルカーブに2球連続で手が出ずに、苦笑い。

 投手でマウンドに向かったその裏、4回1死。T-岡田への初球で、この日初めて大台超え162キロ。自己最速に、あと1キロに迫る剛球で空振りを奪って、敵地ファンをどよめかせた。そのT-岡田にフォークを右前打、続く奥浪に158キロを詰まりながらも右前へ運ばれて1死一、三塁のピンチ。小島を追い込み、ウイングショットは146キロの高速フォークで空振り三振。安達もスライダーで連続で空振り三振で無失点で切り抜けた。ほか161キロも2球マークと、エンジンがかかってきた。5回まで3安打無失点、7奪三振。十分な援護の4点のリードをもらい、まずは勝利投手の権利を手にした。

 6回の第3打席では四球を選びチャンスメーク。三塁走者だった1死一、三塁から大野のセーフティースクイズで生還。自らの大きな追加点となる5点目のホームを踏んだ。

 投手では7回を121球で3安打無失点、2試合連続2ケタとなる11奪三振。打者では2打数1安打1四球で、好機を生み出して2得点と投打で完璧な働きをした。この日の最速は162キロだった。