広島黒田博樹投手(41)が23日、今季7勝目を挙げ日米通算200勝を達成した。阪神相手に7回を投げ被安打5、無失点。今季最多の9三振を奪った。
200勝は国内では過去24人が達成。日米通算での達成は近鉄と米大リーグのドジャースなどで活躍した野茂英雄に次いで、日本人選手2人目。
試合後のセレモニー、ヒーローインタビューに続き、球場内で行われた会見は次のとおり。
-あらためて今の気持ちを
黒田 実感がない…という感じです。199勝も200勝も僕の中ではあまり変わらないというか、1つの勝ちなんで。まあただ節目として、ここまで来たんだなあという気持ちにはなります。
-王手をかけてから3試合目での達成。
黒田 メディアの方々含め、ファンの方もそうですけど、たくさんプレッシャーをかけていただいたんで。本当に早く決めたいという気持ちが強かったです。
-野茂に次ぐ2人目
黒田 偉大な投手に少しでも近づけたというのはうれしいことですし、まさか自分がここまでこれるとは本当に思ってなかったので、実感がわかないというのが正直な気持ちです。
-19年前に初めて東京ドームのマウンドに立った
黒田 現時点でも1勝する大変さは身に染みて感じてますし、本当に200も勝てたのかなという気持ちの方が強いです。
-印象に残る1勝は
黒田 うーん。初勝利というのは、それがないとスタートできないわけなので、そういう部分では覚えてますし。まあでも今日、こういう球場の雰囲気の中で勝てたこと。それが一番印象に残ってしまうんじゃないかと思います。
-米国で79勝、振り返ると
黒田 あまり振り返ったことがないので。まあ野球人生が終わった時にゆっくり振り返りたいと思います。
-マウンドでは常に気迫の投球
黒田 まだ体が元気で投げられれる状態なので、それなりの責任もあると思いますし、少々のことではローテーションも飛ばしたくないですし。特にアメリカへ行って、本当に1年、それこそ半年で自分の置かれる立場が変わるというのは、周りを見て常に感じてきたので、そういう意味ではできる限りマウンドに立ち続けたい。それは年齢がいけばいくほど強く感じる。
-誰に報告したい
黒田 報告…だいたいもうみんなわかってると思うので。強いて言えば、両親がもう亡くなっているので、まさか僕がここまで200も勝てるピッチャーになるとは思ってなかったと思うので、そういう部分ではそういう報告する人がいないので寂しいと思います。
-家族には
黒田 まあ今日で野球人生が終わるわけではないので。節目としては良かったと思いますけど。特に今はチームがいい状況にいるので、そういう一息つく暇もなく、次の登板に向けてやらないといけないという、そっちの気持ちの方が大きいと思ってます。
-新井から花束。言葉は
黒田 普通に「おめでとうございます」と。
-新井が2000本打ったシーズンに同じく節目の記録
黒田 あんまりそこは意識してなかったですけど。新井がすごく元気ですし、本当にチームを引っ張っていってくれてるんで。チーム状況もすごくいいですし、彼がいなかったら現時点でチームがこういう状態でいられたのかな、とは思います。
-2人の背中を追って、若い選手が躍動
黒田 彼らが引っ張って、彼らのチームになってると思う。僕らは逆に引っ張ってもらって何とかついていけてるのかな、という感じ。
-大きな目標も近づいてきている
黒田 まだまだこのまますんなりいくとは思ってないですし、苦しい戦いも続くと思う。でも今年のチームは僕が20年やってきた中でも、ベストのチームだと思います。それはレギュラーだけじゃなく、ベンチにいる選手も含めて素晴らしいチームメイトだと思う。そのチームメイトと最後は優勝したいと思ってます。
-広島でこの記録を達成
黒田 最高の雰囲気、最高のファンの前で最高のチームメイトとともに節目の記録を達成できたのはうれしく思います。
-広島復帰の決断、あらためてどう思う
黒田 まだまだシーズンが終わったわけではないですし、大きな目標もあるので。いろいろ考えるのはその後です。
-自身の次の目標
黒田 日米通算201勝するためにしっかり準備してマウンドにあがる、それだけですね。