満員御礼の敵地千葉で、5月の借りをきっちりと返した。10回から登板した楽天松井裕が、11回も締めて今季初勝利を挙げた。「勝ち越し打を打ってもらったので、しっかり締めるのが自分のポジションですから」。梨田監督が「同点のままでも行く気まんまんで、鼻息が荒かったよ」と驚く気迫で回またぎを志願し、大熱投の33球で3位ロッテに10ゲーム差と迫った。

 QVCマリンは、5月14、15日に悪夢の2試合連続延長サヨナラ負け投手になって以来の登板だった。10回、2死一、二塁のピンチを迎えたが3安打の鈴木を三邪飛に打ち取った。「あの時と今では状態も違う。自信を持って投げました」。直前のデスパイネには勝負を挑むも、制球が乱れた2ボール直後にベンチから敬遠の指示。勝利に徹して今季チーム最多タイの3連勝を呼び込んだ。大逆転でのCS進出には欠かせない絶対的守護神。「一丸となって、1つずつ勝っていきます」と力を込めた。