守護神復帰で日本一奪回だ。左足首捻挫で戦線離脱している日本ハムのクリス・マーティン投手(30)が2日、ポストシーズンでの復帰に自信を見せた。札幌市内の室内練習場で吉井投手コーチも見守る中でリハビリを消化。今日3日にブルペンで捕手を座らせて本格投球を再開する予定。順調に行けば、12日から始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージから戻ってくることになりそうだ。

 身長203センチの絶対的守護神は、確かな足取りで室内練習場に現れた。左足首捻挫から約1カ月。吉井投手コーチを相手に行ったキャッチボールでは、力強いボールを何球も投げ込んだ。「日を追うごとに良くなっているよ。打者を立たせて投げていないから分からないけど、70%くらいじゃないかな」と、軽快なダッシュも披露。順調な回復具合を見せた。

 借りを、返す。アクシデントは、9月4日オリックス戦(ほっともっと神戸)で起きた。来日初の2イニングを投げて無失点。アドレナリン全開で三塁側ベンチへ戻った際、段差を踏み外して負傷した。ソフトバンクとの白熱したマッチレースに参戦できなかった。優勝の瞬間には立ち会ったが「あと2段階ある」と、心を奮い立たせている。

 今日3日に札幌ドームで行われる全体練習で、本格的な投球練習を再開する見込み。吉井投手コーチも「順調。球も強かったよ」と、笑顔だ。今日を含めて2度のブルペン投球を挟んで紅白戦での実戦復帰が青写真。「CSに間に合うように調整しているよ」と、意気込むマーティンが守護神に戻れば、10年ぶりの日本一へ視界はさらに広がるはずだ。【木下大輔】