来季の正捕手争いは「狭き門」になる。阪神矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(47)が4日、17年のレギュラー捕手の絞り込みを予告した。甲子園で「強く、勝っているチームは1人か2人に(捕手が)絞れてくる。競争は競争やけど1人に絞れるくらいになっていかないと」と話した。

 今季は育成契約の原口が支配下選手登録されて台頭したが、正捕手を奪うまでに至らなかった。内野手登録の今成を含め、今年起用した捕手は8人。開幕スタメンの岡崎が骨折で離脱し、3年目の梅野は打撃不振、ルーキー坂本も経験が必要だ。帯に短したすきに長しだが、常勝チームに不動の司令塔は欠かせない。

 秋季練習、10月下旬からの秋季キャンプで課題に取り組む。矢野コーチは「しっかり守ってもらうことでチームとして落ち着きが出る」と話すように守備重視が持論だ。盗塁阻止率が2割3分3厘と送球面に課題を残した原口に対し「まずは(送球の)強さが出てこないと」と指摘。さらに「チーム全体の阻止率も低いけど、阻止率を上げるよりも企画させないこと」と話す。チームの盗塁阻止率はリーグ5位。強肩が、正捕手奪取のキーワードになりそうだ。【酒井俊作】