南東北大学野球リーグの東日本国際大(福島)二橋大地内野手(4年=盛岡大付)が、社会人野球の三菱日立パワーシステムズ横浜(神奈川)に内定していたことが21日、分かった。高3夏(12年)の岩手大会決勝では、当時花巻東の日本ハム大谷翔平投手から本塁打を打ち、甲子園に出場した。さらに、大谷の父徹さん(54)は、かつて前身チームでプレーしていた経緯もある。東北屈指の長距離砲が社会人経由で2年後、大谷との再戦を目指す。

 「待ってろよ! 大谷!」。出身の神奈川に戻る二橋が、都市対抗出場をステップに大谷との再戦を実現させる。高3夏の岩手大会決勝では、花巻東の大谷から3点本塁打を打って甲子園に出場。その後は「大谷を沈めた男」と呼ばれ、全国に名を広めた。178センチ、86キロの恵まれた体格の長距離砲だ。進学した東日本国際大では、さらに長打力に磨きがかかった。

 正三塁手に定着した1年秋に、首位打者、打点王、新人王、ベストナインを受賞する鮮烈なデビューを果たす。4年春に受賞したMVPを始め、これまで10個のタイトルを獲得した。大学通算57試合に出場し、54安打43打点。打率2割6分1厘で6本塁打を放ち、出場した6シーズンで5度の優勝に貢献。4番としての重責を全うした。

 不思議な縁で結ばれている。三菱日立パワーシステムズ横浜は通算7度の都市対抗出場を誇る。前身の三菱重工横浜では大谷の父徹さんがプレーしていた。64年に創部も、01年にはクラブチーム化。08年に企業チームに復帰し10年には都市対抗4強になっている。

 2年間の武者修行を経て、大谷に再び挑戦状をたたきつける。大学入学後も常々「プロで大谷からバックスクリーン弾を打つ」と公言してきた。当時、大谷から放った本塁打は左翼ポール際の打球。プロの世界では大谷の165キロを、センターど真ん中にぶち込む。

 ◆二橋大地(にはし・だいち)1994年(平6)4月17日、神奈川県大和市生まれ。文ケ岡小1から野球を始め、光丘中では硬式の横浜瀬谷ボーイズ所属。盛岡大付では1年秋にベンチ入り、3年夏に甲子園出場。東日本国際大では1年秋から正三塁手に定着。178センチ、86キロ。右投げ右打ち。家族は両親、姉、弟。血液型B。