阪神から2位指名された最速152キロ右腕の富士大・小野泰己(たいき、4年=折尾愛真)が福島大戦に先発した。阪神葛西スカウトが見守る中、7回4安打8奪三振1失点と安定した投球を見せた。9月17日以来、約1カ月ぶりの公式戦登板で「いい状態に持ってこれた。真っすぐで押して変化球でタイミングをずらせた」と胸を張った。

 2回の相手5番打者の4球目には自己最速タイの152キロを、続く6球目も150キロをたたき出した。「球速は伸ばしたいけど、試合では意識しない。抑えるのが仕事」。今夏からマスターしたスローカーブは最遅92キロを計測。60キロ差の緩急で幻惑した。

 スタンドで見守った葛西スカウトの賛辞が止まらない。「要所でフォークを低めに投げられていた。リリースポイントも安定してるね。体がしっかりしていけば、もっとスピードが出る。(同学年の)藤浪にアドバイスをもらって早く慣れて欲しいね」とエールを送った。