板山が二塁レギュラー争いに参戦や!! 阪神は26日、甲子園での秋季練習を打ち上げた。金本知憲監督(48)は来季の二塁定位置争いの候補として、プロ1年目を終えた板山祐太郎外野手(22)に期待した。この日も上本と二塁を守り、ゴロ捕球からの二遊間での併殺プレー練習も機敏に、よどみなく動いた。

 外野手登録だが、違和感はまるでない。1軍でこそ二塁守備経験はないが2軍戦では守る機会もあった。今季は西岡が左アキレス腱(けん)断裂で長期離脱するなど、レギュラーが不在だった。大和、上本、荒木…。まさに帯に短したすきに長し。この窮状を案じるからこそ金本監督も板山をレギュラー候補として「入ってくるでしょう、そりゃ。三塁もできる。二塁、三塁、外野というね」と断言する。

 昨秋ドラフトは金本監督直々の希望で6位入団。だが、ルーキーながら1軍でプレーし、106打数25安打、打率2割3分6厘だった。宮崎でのフェニックス・リーグでは3試合連続猛打賞など猛アピール。すでに金本監督は「俺が差別化して見ていかないと」と話す、秋季キャンプの特別強化指定選手に挙げられる。

 指揮官は、この日も「もちろん、秋季キャンプでチャンスがあれば三塁でやらせる。外野もやらせる」と期待するが、まずは手薄な二塁がチャンスだ。

 板山は「自分のなかでは、まだまだ上(1軍)の試合で守れる守備力ではない。守れるところが増えればチャンスが増えてくる」と気を引き締める。板山にとって秋から春へ、千載一遇のビッグチャンスだ。【酒井俊作】

 ◆阪神の二塁争い 今季開幕スタメンは西岡。7月に左アキレス腱断裂で離脱すると、レギュラーが定まらなくなった。シーズン終盤は上本が定着したが、来季は定位置争いが激しいポジションの1つになりそうだ。今季も先発した大和、荒木のほか、ベテラン鳥谷が二塁にコンバートされる可能性もある。金本監督が強化指定する板山のほか、ドラフト1位大山悠輔(21=白鴎大)や同5位糸原もチャンスを与えられるかもしれない。