野手専念で侍ジャパンに参加中の日本ハム大谷が、また持ち味を発揮した。強化合宿2日目の7日、シート打撃で俊足を披露した。石川に対して、一塁へのゴロとなったが両脚をフル回転。一塁手の中田が処理し、ベースカバーの石川にトスしたが大谷が少しだけ早く一塁ベースを駆け抜けた。全力疾走だったかと問われて「そうですね」。練習の一環で守備陣は流しながらだったが、いつでも手を抜かない大谷らしい走塁だった。

 日本シリーズで痛めた右足首の不安も一掃した。「3番DH」で出場した10月25日の第3戦(札幌ドーム)で、一塁ベースを駆け抜ける際に痛めていた。現状は「100(%)ではないですけど、動ける状態です」。まだ万全ではないというが、患部にはテーピングを施し、グラウンドに出れば全力を尽くす。日の丸を背負っても、野球への姿勢は変わらない。

 前日6日の強化合宿初日は、推定150メートル弾でパワーをアピールした。日本最速165キロの球速、今季22本塁打の長打力に加えて俊足も、相手を脅威に思わせる「刀」となる。今季は内野安打9本をマーク。常に次の塁を狙う姿勢は、国際舞台でも大きな武器となる。【木下大輔】