阪神が、ソフトバンクから戦力外通告を受けた柳瀬明宏投手(33)を獲得する方針であることが13日、分かった。四藤慶一郎球団社長は「まだなんとも言えない」と話すにとどめたが、140キロ台後半の直球に決め球のフォーク、スライダー、シュートを交えた投球術がまだ健在だと判断して獲得に向かう。

 柳瀬は虎の地元、兵庫・西宮市生まれ。プロ1年目の06年はレギュラーシーズン10試合登板で未勝利だったが、プレーオフ第1ステージの西武戦で勝利投手に。公式戦未勝利の新人がポストシーズンで勝利投手となる初のケースだった。

 07年と13年に自身最多の44試合に登板するなど、ソフトバンクで救援投手として5度、シーズン30試合登板をクリア。14年には日本一に大きく貢献。今季は1軍2試合登板に終わったが、ウエスタン・リーグでは32試合に登板。右の中継ぎ投手として期待がかかる。

 ◆柳瀬明宏(やなせ・あきひろ)1983年(昭58)7月8日生まれ、広島県出身。如水館-龍谷大から05年大学、社会人ドラフト6巡目指名でソフトバンク入団。入団から3年間で84試合登板と中継ぎでフル回転したが、右肘手術の影響で11年から育成契約。12年6月に支配下登録され復活も、15、16年は登板数も減り、今年10月に戦力外通告を受けた。176センチ、78キロ。右投げ右打ち。今季年俸は4000万円(推定)。