巨人阿部慎之助内野手(37)が2日、今季中の達成が有力な「2000安打」へ向けて始動した。大みそかまでトレーニングを続け、元日を挟み、さっそく再開。都内で取材に応じ「休んでいる時間はない。もういい年齢だし、やることはやらないと。今日も東京ドームでしっかりと打ち込んできた」と“初打ち”を済ませてきたことを明かした。打撃練習、ウエートトレーニングなど約4時間のメニューだったという。

 巨人の生え抜きでは王、長嶋、川上、柴田に続く5人目の2000本安打まで83本。「偉大すぎる先輩の壁はまだまだ大きい。少しでも近づけるように。その一心でやってきたし、今もその気持ちは変わらない」と軸足を置きつつ、新年の誓いには「斬新」を掲げた。今オフに長年愛用してきたバットのモデルチェンジを敢行。打撃フォームもスタンスをオープンからスクエアに変え、ポイントを従来よりも前に置く、新フォームにも着手した。

 「今までと同じだけじゃだめ。前に進むためには、思い切って変える勇気も必要」とプロ17年目のシーズンへ挑む。これまでのシーズン最少安打は15年の83本で、数字上は今季中の達成は確実と言えるが「自分の記録は二の次だよ。まず勝ちたい。それだけ。いい意味でベテランらしからぬ斬新に攻めていく姿勢を見せたい」。2017年も阿部らしさ全開でスタートを切った。【為田聡史】