巨人陽岱鋼外野手(29)が8日、新天地のファンを沸かせる新ポーズの導入を決めた。日本ハム時代には投手交代時に外野手が中堅に集まって片膝をつく、球団伝統のスタイルで球場内を盛り上げてきた。FA移籍で新加入する巨人では、新たなチームメートとニューパフォーマンスを考案していく意向。走攻守だけでなく明るさも魅力の陽が、プレー外でも観客を沸かせる。

 陽のエンターテイナーの血が騒いだ。昨季まで所属した日本ハムに伝わる、かつて新庄剛志氏が考案した外野陣のパフォーマンスについて、巨人堤GMから「長野から『新庄ポーズをしていいですか』と電話があったので変えればと言ったよ。まねじゃなくてね」と提案された。陽は「そうですね」と即答。「ファンの皆さんも何を話しているのかって思ってくれる。そこも大事。みんなで考えてやりたい」と笑顔で新ポーズ導入を約束した。

 「明るさ」でもチームに貢献できる。堤GMは陽獲得に動いた決め手の1つに「チームに活気をつけてくれると考えた」と語る。お立ち台では底抜けに明るく「サンキューで~す!」とお決まりフレーズを絶叫。常にポジティブで、連敗中にはチームメートを冗談でいじって周囲を笑顔にさせ、暗い空気を振り払ったりした。生粋のムードメーカー。走攻守だけでなく、グラウンド外でも、勝利のためにと身を粉にできる。

 だからこそ、巨人移籍で高まる注目度も前向きに受け止められる。「みんな僕のことを注目してくれてるんだなと。うれしいですね」と力に変えようと前向きだ。近日中に来日し、2月1日のキャンプインに備える予定。新パフォーマンスは「先輩にあいさつをしてから」と、ゆっくり具現化させていく予定だ。「自分の成績よりもチームの成績を重視したい。それが目標」。プレーで、パフォーマンスで、巨人ファンをとりこにする。【浜本卓也】

<日本ハムの主なユニークパフォーマンス>

 ◆かぶり物 シートノックに、新庄がカエルのかぶり物を装着したのが最初。ほかにも森本らが新庄そっくりの特殊メークのマスクをかぶる「SHINJO5」を結成して度肝を抜いた。

 ◆仮装 06年球宴第1戦で、森本がアニメキャラクター「ピッコロ大魔王」に変身。第2戦ではドーナツ形カツラのカッパ姿を披露。

 ◆お説教 投手交代時に中堅に集まった右翼西川と左翼大谷が突然、正座。中堅の陽は大型ビジョンに様子が映ったのを確認し、2人に指をさして説教をするパフォーマンスで笑わせた。