狙うぞ2年連続最多安打! 広島菊池涼介内野手(26)が12日、静岡市内で行う自主トレを公開。ノック、ロングティーではキレのある動きを披露した。昨季は181安打で最多安打を獲得。つなぎに徹するなかで得たタイトルだった。来季は「確実性を上げていきたい」と意気込む。3月にはWBCも控える。世界一からリーグ連覇、日本一へ。目標に真っすぐ突き進む。

 ロングティーで柵越えを連発。ノックでは広い守備範囲を見せた。菊池の動きは軽快で、仕上がりつつある。例年よりオフは短く、3月にはWBCがある。何よりもリーグ連覇を目指すシーズンが始まる。「結果を求められるところで、苦しいシーズンになると思う。やって当たり前の評価になるし、プレッシャーもあります。僕は2年連続で結果を残したことがないので」。17年への思いは強い。

 責任感は言葉にあふれ出る。これまで打撃の話を口にすることはほとんどなかった男。だが昨季181安打で最多安打を獲得したことを振り返り「進塁打が間を抜けるラッキーもあった。僕のなかではまだまだ。確実性を上げて狙って打てるようになれれば」。2年連続の最多安打となれば広島では94、95年の野村以来。菊池は14年には188安打を放っており、球団初の200安打も射程圏内だ。

 代名詞の守備では変わらず補殺へのこだわりを持つ。昨季は525補殺で、全ポジションの歴代補殺数上位3位を独占。「絶対更新したい。僕1人の力じゃないですけど、1、2、3、4位、5位、10位と独占したい。1年間元気で駆け回らないと」と意気込んだ。併殺崩しを狙う危険なスライディングが禁止されることも追い風。「(石井)琢朗さんとよける練習をずっとしたので僕はよけられますが、二塁から一塁への送球に怖さがなくなるし、安定すると思う」と語った。

 WBCでの世界一、リーグ連覇、日本一へ。黒田氏が引退し、新井、石原の力を借りながら、タナキクマルでチームを引っ張る。「とにかく連覇。そこから日本一。去年は最後の最後で悔しい思いをしたので」。走攻守のすべてで、16年の自分を上回る。雄大な富士山に誓い、菊池の17年が始まった。【池本泰尚】