阪神が東西の超高校級スラッガーにピンポイントチェック態勢を敷くことが12日、分かった。今秋ドラフトは早実・清宮と履正社・安田を1位候補の軸に挙げている。これまでも両大砲に密着してきた畑山俊二チーフスカウト(52)が、明確な視察方針を口にした。

 「清宮にしても安田にしてもパワーがあるのは分かっている。いい投手と対戦する時の対応力を重点的に見ていきたい。いまもいい投手を打っているけど(清宮が)5打席連続三振することもある。相手チームや対戦相手を見て、逃さずにチェックしていきたい」

 清宮は西東京、安田が近畿地区に所属し、距離的な隔たりがある。両エリアを担当する畑山スカウトが重視するのは、「修羅場での対応力」だ。清宮は昨秋の都大会決勝で日大三の桜井に5打席連続三振するなど、左腕への対応力がポイントになる。力量を見極めるためにも、実力派投手との対戦時に視察する構えだ。

 これも、効率よく両大砲を見ていくための工夫だ。昨秋の神宮大会では2人が本塁打を応酬する光景を見届けた。ともに今春のセンバツに出場し、注目される。同スカウトは新年からチーフの肩書になり、チェック態勢を強化。東西を行き来し、2人の正念場での振る舞いに目を光らせる。