WBC専用マウンドで世界一奪回を後押し! ソフトバンク工藤公康監督(53)が16日、キャンプ地の宮崎・生目の杜に、WBC仕様の硬いマウンドを用意する考えを明かした。A組が使用する室内マウンドの1カ所を、国際試合のように硬くする。「協力するよ。もちろん。普段のマウンドと足の感覚が違うだけに、ケガをしないためにも、ある程度の傾斜で、硬くします」と明かした。

 昨秋の強化試合で侍に初選出された千賀は、宮崎秋季キャンプに戻ってきた時に「けっこう(マウンドが)きつい感じですね」と伝えてきた。対応に苦戦し、左膝を痛めた。工藤監督が「硬いマウンドがあった方がいいか?」と聞くと「できれば、あると助かります」と熱望したという。

 当初はレンガや粘土質の赤土に入れ替える計画もあったが、キャンプも迫っているため黒土のまま硬くする。宮崎市の担当者は「キャンプ終了後に、原状回復してもらえれば」と、改造することは問題ない。室内ブルペンは7カ所。激しい開幕1軍争いの場を1カ所減らしてまで、小久保ジャパンの世界一奪回を支える。

 オランダ代表でWBCに出場するバンデンハークにも硬いマウンドを使わせる。工藤監督は「そのへんは僕も投手なのでわかります」と、国を代表して戦う選手たちのことを考えながら、万全の環境をつくる。【石橋隆雄】