実績ある外国人選手でも、ポジションを空けて待っているわけではない。来日は早くても2月中旬。チームは沖縄へ移動し、実戦を重ねる時期だ。緒方監督は「うちは細かいプレーもするので、そこもしっかりやってもらう。来日して実戦しながら(調整する)という米国スタイルじゃない。やることをやって、できたら試合に出てもらう」と特別扱いはしない。

 1つしかない三塁を狙う選手にとっては、強力なライバルの出現だ。昨季三塁でチーム最多の58試合に先発出場した安部は決意を新たにした。「かかって来いペーニャ、という気持ちを自分に言い聞かせている。昨季終了した時点で来年はレギュラーを取る気持ちを強くした。やることは変わらない。結果を出してつかみたい」。指揮官が今キャンプで求めたチーム内競争は、新外国人加入でさらに熱を帯び始めた。【前原淳】

 ◆ラミロ・ペーニャ 1985年7月18日生まれのメキシコ人。05年にヤンキース2A入団。09年にメジャーデビュー。昨季はジャイアンツ。メジャー通算341試合で9本塁打、打率2割5分2厘。マイナー通算703試合で20本塁打。打率2割6分9厘。180センチ、91キロ。右投げ両打ち。