堂々たる投球を披露した。楽天のドラフト1位藤平尚真投手(18=横浜)が2日、沖縄・久米島キャンプで初めてブルペン入りし、27球を投げ込んだ。「思った以上に投げられた」と充実の時を過ごした。

 ブルペンの入り口を目の前にしながら「どこから入るんですか?」と、困惑していた藤平の姿が一変する。捕手の足立にコースを指示。「高校時代からそうしてきた。試合になるとコントロールがよくない。練習からそこにこだわらないとよくならない」と意識を集中させ、腕を振り続けた。

 プロのレベルの高さも、藤平の心をたかぶらせた。「一番すごかったのは足立さんのキャッチング。ボールだと思ったボールをストライクにしてくれたり、投げていて気持ち良かった」。速球のほか、1月の新人合同自主トレでヤンキース田中からの助言を参考に「完成度を高めたい」と、フォークを空振りの取れるワンバウンド、ストライクゾーンに入れるカウント球と投げ分け、スライダーも低めを心掛けた。見守った梨田監督も「迫力のあるブルペン。夏場以降は戦力になってくれるだろう」と絶賛した。

 大型ルーキーはまだまだ発展途上。先輩の松井裕から体のケア、サプリメントの摂取を学び、安楽の食事の取り方なども参考にする。今後は中1日、2日をめどにブルペンに入る。「1軍で投げることを考えながら練習していきたい」。日進月歩で目標のマウンドを目指す。【田口元義】