オリックスのドラフト1位・山岡泰輔投手(21=東京ガス)が「マエケン直伝」の高速シンカーを披露した。2日、キャンプで初のブルペン入り。直球主体で投げた55球には、広島時代の前田(現ドジャース)から握りを教わったシンカーも含んだ。「かかりがぬるい。もう少し球速が欲しいですけどね。これから上げていきたい」と、キャンプを通じて磨く意気込みを示した。

 社会人時代の1年目オフにともに食事する機会があった。その席で前田に速いチェンジアップを教わった。そこから成績が向上。球速が130~140キロもあることから山岡はシンカーと呼んでいる。「上投げでシンカーを投げる人は少ないし、生かしていきたい。ホームベースを広く使えれば」。得意のスライダーとともに武器にしていく。

 昼食やノックをはさみ、午後に再びブルペン入り。今度は緩いチェンジアップなども交えて約50球を投げた。1日2度の投球に「1回目は頭が突っ込んだり、あまり良くなかったから」と説明。ローテ候補の異例の行動に福良監督も「考え方がしっかりしている」と理解を示した。山岡はプロ入りが決まり、ドジャース前田から「おめでとう」と祝福された。恩返しのためにも、1年目からの活躍を目指す。【大池和幸】