2年目のDeNA今永が筒香と直接対決し、飛躍の兆しを感じ取った。沖縄・宜野湾キャンプ第2クール初日の6日に、フリー打撃に初登板。筒香に対し直球のみ23球を投じて2本の柵越えを含む被安打3。「打たれた打たれないは別として、指にかかった球を思ったところに投げられた。アウトコースのまっすぐが今年の生命線になる」と満足げに話した。

 石田の代わりに急きょ、登板が決まった。いきなり主砲と対戦したが、伸びのある外角低めの直球で15球目までクリーンヒットを許さなかった。9本のファウルと3本の凡打に「苦しいとき、いい打者でもアウトローに投げれば本塁打ではなく、右飛、左飛で大けがはしない」と手応え。筒香も「キレのある直球ですごい球だった」と、約140キロの球速以上の伸びを認めた。

 ルーキーイヤーに打ち込まれたシーンを1つ1つ思い出していた。「僕が打たれるときって、インコースから甘くなるよりも、外を狙った球が中に入って打たれた印象が強いんです」。1年前のキャンプで、シート打撃に初登板した相手も筒香だった。「目いっぱい投げるだけだったあのときに比べたら内容は全然違う」と自信をにじませた。不思議な巡り合わせとなった主砲を物差しに、収穫たっぷりの23球となった。【栗田成芳】