オリックス福良淳一監督(56)が13日、期待の若手の2軍送りを断行した。宮内オーナーの公開説教&クレイジーキャンプ指令から一夜明け、紅白戦で攻守にミスが出た宗に2軍降格を通達。さらに、実戦では1軍に組み入れてアピールの機会を与えてきた2軍選手2人も、結果を出せなかったことで今後の招集を見送ることを決めた。

 今キャンプで鬼を貫く福良監督が「順調ではダメなんです」と言いきった。1球でバントを決められず、遊撃守備で悪送球を犯した宗を「2軍に落とします。何をするにしても、軽い。吉田雄人と入れ替えます」と断じた。宗は、7日の練習中に左太もも裏を痛め2軍落ちした大城に代わって昇格したばかりだったが、わずかな期間で逆戻りすることになった。

 猛アピールした選手もいた。「ポスト糸井」の新外野の要に期待する駿太が2本の二塁打を放ったが、指揮官は「打つ方はいいけど守りがね。あいつの能力からすれば捕らなければ」と左中間への打球を捕りきれずに二塁打にした中堅守備を指摘。期待の大きさが、苦言になった。

 前日12日にはキャンプ視察に訪れた宮内オーナーが「最下位のうちが順調ではまた今年も最下位になる。順調ではいかんのです。クレイジーなキャンプをやらないかん」と指摘。最下位からの巻き返しへ。“並”の努力ではダメだ、と愛情たっぷりの刺激的なエールに応えられるか-。福良監督は“順調”を許さず、クレイジーを徹底し、チームを変えるキャンプにする。【堀まどか】