プロ野球のキャンプ17日目! 担当記者が選んだ「今日の一番」を紹介します。


阪神糸井、初屋外フリー140m特大弾

 右膝関節炎のため別メニュー調整が続いていた阪神糸井嘉男外野手(35)が今キャンプ初めて屋外でフリー打撃を行った。福留、鳥谷のフリー打撃に飛び入りで参加。34スイング中、ヒット性は16本、柵越え6本という結果だった。31スイング目には右翼ポール際に推定140メートルの特大アーチを掛けるなど球場を沸かせた。

 報道陣に囲まれた糸井は「外で打てて良かった。ずっと日の当たらないところでやっていたので、気持ちよかった」と晴れやかな表情。見守った金本知憲監督(48)は「さすがというか。インパクトも強いし、ポイントもいいし、打球も落ちないし、距離も出ているし」と大絶賛だった。【阪神担当 桝井聡】

初の屋外フリー打撃を行った糸井は柵越えを連発する(撮影・宮崎幸一)
初の屋外フリー打撃を行った糸井は柵越えを連発する(撮影・宮崎幸一)

ロッテ鈴木、二塁転向で二塁打キング

 ロッテは17日、紅白戦を行った。一番たくさん二塁打を放ったのは、鈴木大地内野手(27)だ。

 紅組(1軍)の「6番二塁」で先発出場。昨季のベストナイン遊撃手だが、今季は二塁にコンバートされた。2回、酒居から右越えに二塁打を放つと、4回には田中靖から左翼線に二塁打を放った。

 二塁守備を実戦で試すのは、今年初めてだった。守備機会は、ゴロを1つさばいただけだったが「もっと飛んでくれば良かったかも知れませんが、1試合で全部というわけにはいきませんから。遊撃との声掛けとか、実戦の中で経験できたことは大きいです」と明るく話した。試合後は、室内練習場で二塁の守備練習を繰り返した。今キャンプ恒例のシーンだ。

 打撃については「守備で頭がいっぱいになっているから、何も考えないのがいいのかも」と冗談ぽく笑った。遊撃手争いに注目が集まっているが、鈴木の二塁への取り組みにも注目している。【ロッテ担当 古川真弥】

ロッテ紅白戦の4回表、二塁打を放った鈴木(撮影・江口和貴)
ロッテ紅白戦の4回表、二塁打を放った鈴木(撮影・江口和貴)

広島塹江、17年初戦「結果残したい」

 明日の一番にもなれるか。今キャンプ初の対外試合となる18日のオリックス戦(清武)に向けて、3年目の塹江(ほりえ)敦哉投手(19)がブルペンに入った。

 試合前日だが変化球を交えて50球を投げ込んだ。リリースを確認するように投げ、球数は増えていった。指にかかったボールは迫力満点。捕手のミットは甲高く鳴った。「シート打撃でも紅白戦でも、同じように投げ込んできた。やってきたことを変えずに投げたいと思った」と明かした。

 先発ローテを争う立場だ。何よりほしいのは結果。主力級が軒並み出場する予定のオリックスを抑えれば、大きなアピールになる。「しっかりゼロで抑えるのは大前提として、自分のいいものを出して結果を残したい」。ユニホームが違う相手に投げることはスイッチも入る。「自分のキャンプの感触と、試合でもそれが通用するかを確認したい」と燃えている。

 昨季念願の1軍デビュー。だが初登板は1死しか奪えず6失点。防御率162・00からスタートした。その後はプロ初先発も経験。初勝利は飾れなかったが1軍の舞台を経験したことで、成長が加速した。この日のブルペンでは道具を取りに来た新井も塹江の投球を見つめていた。

 18日は2番手として2イニングを投げる予定。やはり最大の武器は左腕からズドンと来る直球だ。T-岡田、吉田正ら強打者にも向かっていく。「抑えることが大事ですが、自分のウリである真っすぐが少なくなることはないと思う」。広島の未来を照らす左腕。17年初戦に挑む。【広島担当 池本泰尚】


ソフトバンク4位三森“プロ初適時打”

 ソフトバンクのドラフト4位の三森大貴内野手(17=青森山田)が、社会人セガサミー戦で“プロ初適時打”を放った。

 9番二塁でスタメン出場。6回2死三塁から中前へ適時打。「落ちる系の球でした」とにっこり。練習試合2試合、6打席でまだ1度も三振しておらず「ボールは見えていますね」と話す。昨年夏の大会終了後から1本足打法に取り組んできたが、数日前から高校時代のすり足に戻していた。「とりあえずはすり足でいこうと思います。日々学ぶことが多い。試合で学ぶことが多い」と、試合に起用してもらうことで、経験値を高めている。【ソフトバンク担当 石橋隆雄】