オリックス中島宏之内野手(34)が今年初実戦で好スタートを切った。16日の宮崎キャンプ1、2軍合同紅白戦に紅組の5番一塁でスタメン出場。2打数2安打を放った。

 「いい年にするのが一番の目標。オフからずっと数を打ってきたので、2月も継続してやれている」

 2回は追い込まれながら山崎福の低め変化球をうまく拾って左前打。4回は佐藤達から中前打を放った。昨年は7月以降は毎月打率3割以上をマーク。オフは自身初の無休トレを採用して好調を維持してきた。

 米球界から日本復帰3年目。過去2年は期待を裏切った思いがあり、意気込みはハンパではない。今キャンプ1軍野手でただ1人の30歳以上。「ヘトヘトになるまで。若いヤツに負けんと打とう」と心に決め、1日1000スイングを目安に振り込んでいる。この日も試合後に室内で、体がへたり込むまでティー打撃を繰り返した。

 福良監督も目を細める。「西武時代のいい時の感じ。右肩が出てこなかったら大丈夫。一塁かDHと考えている。期待しますよ」。スイング時に右肩が突っ込む悪癖があり、昨季途中にややアッパー気味の軌道にするよう修正。そこから輝きが戻ってきた。

 3、5番で開幕クリーンアップの可能性も浮上。「今は毎日うまくなりたいという気持ちでやっている。あと1カ月半でしっかり体をつくりたい」。完全復活へのろしは上がった。若手に交じってハツラツと動き、さらに状態を上げていく。【大池和幸】