これぞクレイジー!? オリックス春季キャンプの17日、若手3選手になんと5時間もの懲罰バントが科せられた。武田、鈴木昂、飯田が、午前に行われた1死一、三塁からのセーフティースクイズ練習でミス。即刻全体メニューから外れ、昼食抜きで室内練習場に延々と閉じこもった。

 福良監督は今キャンプでたびたび厳しさを示しているが、この日は高橋打撃コーチらが指示。終わるころに日は沈みかけていた。12日には宮内オーナーが来場して「順調ではいかんのです。クレイジーなキャンプをやらないかん」と厳命。5時間バントはちょっとやり過ぎの感があるが、選手にとっては自分を見直す機会にもなったようだ。

 途中でバナナを食べながら約2500球を転がし続けた武田は神妙に話した。「精神的にしんどいけど納得するまでやれた。試合ではもっとプレッシャーがかかる。練習から決めないと」。11日にもエンドラン失敗で3時間以上の“罰打”があったばかりだった。

 昨季の総得点は12球団ワースト。福良監督は攻撃陣の現状をふまえて「そういうことができないと1点を取るのは難しいからね」と小技の重要性をあらためて口にした。やるべきことはきっちりと。最下位から浮上のため、妥協せずに進んでいく。【大池和幸】