右肘痛のためB組で調整しているソフトバンク柳田悠岐外野手(28)が、生目第2で23日に行われる楽天との2軍戦で実戦復帰する。まだキャッチボールは65メートル程度だが、打撃には問題なく、今後は1軍のオープン戦でも「指名打者」として実戦を重ねながら開幕へ準備していく。

 柳田は17日、今年初めて投手の生きたボールを見た。ブルペンへ行き、ドラフト1位田中正義(22=創価大)が投げている左打席に入り、目慣らしした。フリー打撃やマシン打撃は続けているが実戦はまだ。23日の楽天2軍との練習試合が初実戦となり「指名打者」で出場する。

 今年も右肘に爆弾を抱えている。昨春キャンプでは復帰を焦り、無理をして不本意なシーズンとなった。同じ失敗をしないように、慎重に回復させている。「まだリハビリ組なので。もどかしい思いはあるが、そこはしょうがない。時間がよくしてくれる」。

 キャッチボールの距離は現在65メートルまで伸びた。首脳陣は80メートルまでいけば、50~60メートルも8割の力で投げられ中堅の守備にもつけると見ている。

 開幕に向けては「頑張ります」とだけ答えた。「打撃の調子なんかない」と、まだ好調、不調と判断する前の振り込む時期。藤井2軍打撃コーチも「まだまだタイミングが取れていない」と話す。

 22日で内川、松田の侍組がキャンプから離脱。デスパイネもWBCが終了するまで合流しない。「指名打者」の枠が使いやすいチーム状況からも、オープン戦では「指名打者」で、打席数を重ね開幕へ打撃の調子を上げていく。

 この日も特守では元気に白球を追った。走ることも問題はない。あとは投げることだけ。日本一奪回には絶対欠かせないギータ。守れない悔しさはフルスイングで晴らす。【石橋隆雄】