両足に力を入れて、踏ん張った。楽天今江年晶内野手(33)が19日、今季初の実戦となった中日との練習試合(北谷)に「4番・指名打者」でスタメン出場。1点を追う3回2死二塁。スライダーに、腰をグッと落としてバットを振り回した。中越えの適時三塁打。貴重な同点打に「変化球を前で捉えることが出来た。結果が出たことに関しては良かった」。1回の第1打席でも遊撃への内野安打を放ち、2打数2安打。右肘の張りで調整が遅れていた中、結果を出した。

 歩き方を変えた効果? なのかもしれない。昨季はキャンプ前に左足を故障。人間の基本的動作を見つめ直した。「僕はどちらかというと極端に言えば、つま先立ちをして歩いている感じだった。無駄にふくらはぎとかに力が入っていた。それを足首と股関節に重心を置くようにした」。故障防止だけでなく、下半身の踏ん張る力が強化された。

 昨季は、ロッテでレギュラーを獲得した05年以降では最少の89試合出場にとどまり、打率2割8分1厘、3本塁打、23打点。不本意な1年を過ごしただけに、今年にかける。「チームの勝利に貢献できる働きをしていきたい」と直立不動のまま言った。【栗田尚樹】