新戦力の日本ハム大田泰示外野手(26)が左脇腹痛のため、開幕1軍に黄色信号が灯った。4日、古巣巨人とのオープン戦(札幌ドーム)の8回に代打出場。ニゴロを放った際、患部を痛め、そのまま交代となった。2月の春季キャンプ終盤から発症した痛みが和らいだため、13日ぶりの実戦出場だったが、再発を招いた。6日にも札幌市内の病院で検査を受け、その後は2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で調整する。

 苦痛でゆがむ表情が、危機的状況を物語っていた。8回2死二塁。代打で登場した大田が、ピンチに陥った。カウント2-1。巨人吉川光の141キロを打った瞬間、衝撃に襲われた。打球は力なく弾んで二ゴロ。大田は大きな体を折り曲げ、苦しげに左脇腹を押さえながら何とか一塁ベースまで走ったが、そのまま交代。アイシング治療を施したが、6日に札幌市内の病院で診察を受ける。「ケガしないようにやっていたんですけど、なってしまって自分の責任」。1軍からの離脱が決まった。。

 懸念材料が噴出した。左脇腹の痛みは、春季キャンプ終盤に発症。2月19日の阪神との練習試合での先発出場を最後に、実戦から遠ざかっていた。キャンプ打ち上げ後も1軍に同行し、患部の状態を見ながら練習に参加。状態が上がってきたことから、この日は約2週間ぶりの実戦出場となったが、再発してしまった。福島チーフトレーナーは「(検査)画像を見てからですが(復帰まで)メドが立たない」と説明。2軍の千葉・鎌ケ谷で状態を上げていく。

 この日から岡が1軍合流も、谷口が右膝前十字靱帯(じんたい)損傷で今季絶望、レギュラー候補だった浅間も腰痛を抱えており、外野陣でさらなる離脱者となってしまった。大田は「しっかり、まず治して、焦らず出られる状態にしていくのが最優先。下を向かないように」と先を見据えた。新天地での再出発へ、仕切り直す。【田中彩友美】