中日森繁和監督(62)が大なたを振るった。6日、オープン戦無安打の高橋と状態が上がらない福谷が2軍に降格。2人はナゴヤ球場で行われた2軍練習に合流し、7日からのウエスタン・リーグ教育リーグのソフトバンク3連戦(筑後)に向け福岡に移動した。

 5日のロッテ戦は1-9と大敗。投打で精彩を欠いたナインに森監督は「オープン戦とはいえ、お金を払って見に来てくれているんだから。お金をもらえる選手なのかとなるだろう!」と怒りをあらわにしていた。その翌日、特に期待の大きい若手2人をファームに送った。

 6年目高橋は首脳陣から「打席に立ってこい」と言われ「もう1回、自分ではい上がってこいという風に受け取りました」と表情を引き締めた。ここまで6打数で無安打。相反して、三塁を争っていた新外国人アレックス・ゲレーロ内野手(30=ドジャース3A)は好調をキープ。高橋の出場機会は減っていた。とはいえ、高橋も結果を残していれば1軍でのチャンスが増えたはず。「とにかく自分のことをやるだけです」と受け止めていた。

 前日は、2死を奪っただけで3失点と炎上した福谷も「目の前の試合をやっていくしかない。真っすぐで打者を抑えるということです」と2軍で再出発する。昨年は19年ぶりの最下位。4年連続Bクラスから浮上するには、若手の台頭が必須だ。指揮官のげきは響くのか。開幕まで1カ月を切った今、目の色を変えるしかない。【宮崎えり子】

 ◆5日ロッテ戦(ナゴヤドーム)VTR 開幕投手候補の大野が先発した。4回にバックが拙守を連発。踏ん張りきれずに4回4失点。8回は田島が制球を乱して2失点。9回は福谷が1回持たずに3失点。打線は10安打、13残塁で1得点とちぐはぐ。日曜日に合わせ、球団は卒業を控えた名古屋市内の小学6年生を無料招待し、3万1505人とオープン戦では異例の観衆を集めていた。