1軍生き残りへ、精いっぱいの投球を見せた。楽天森雄大投手(22)がロッテ戦に5回から登板。3回を1安打無失点5奪三振に抑えた。2番手で向かったマウンド。左腕は出だしからギアを入れた。「内容を見せないといけないという気持ちがあった」と138キロ直球で先頭打者を右飛に打ち取ると、1死から回をまたいで4連続三振。3月上旬から取り組み始めたカットボールを右打者の膝元にえぐるように落とした。

 だが、少しばかりの力みが指先に伝わった。6回2死から2者連続の四球。「2イニング目から直球(の制球)で苦しんだ。配球が苦しくなってしまった」と直球が高く浮き続けた。2死一、二塁からカットボールで三振を奪い、切り抜けるも「連続でフォアボールを出してしまった。修正しないと」。3イニングで61球と浮き沈みの激しい投球内容を反省した。

 絶対的な内容がほしかった。無失点と結果は出たが与田投手コーチは「変化球でストライクが取れたのは良かったが、かわそうという風に見えた」と気迫の物足りなさを指摘。打者に向かっていく闘争心がほしいと厳しかった。貴重な左腕として1軍当落線上にいるのは確か。森は「あと何回投げられるか分からないけど、頑張ります」と挽回を誓った。【島根純】