巨人が侍の力を融合する。高橋由伸監督(41)は24日、東京ドームでの練習後に今日25日のロッテ戦(同)から合流予定の侍ジャパンメンバーの坂本勇、菅野、小林に対する期待感を口にした。「もともと勇人(坂本)中心のチーム。その中心が帰ってくるわけだから、今までとは雰囲気が変わる。チームをより引っ張ってくれるのかなと思う」。坂本勇の名を筆頭に、チームの化学反応を望んだ。

 約1カ月間、3人を送り出して若手中心で戦った。昨季1軍経験のない宇佐見は小林の代わりに主戦捕手を務めるなど、不在だからこそ経験値を上げられた面もある。一方でチーム全体のオープン戦の結果は振るわず、最下位。打率、防御率も12球団ワーストだ。オープン戦も残り2試合で、エンジンを吹かせ始めたいところもある。

 WBC敗退後、エース菅野は既に内定している31日の中日戦の開幕投手に「もちろん投げるつもりでいます」と意思表明した。激闘後の中8日での大役となる。高橋監督は「本人とまだ話していない。みなさんから意思があると聞いているだけだから」と苦笑いしたが「(意思は)尊重します」と心意気は買っている。

 残り試合の出場については慎重だ。「目いっぱいやって帰ってきている。多少の疲れ、時差ぼけとか、どれくらいあるのか会って話をしないとね」。3人に頼り切るつもりはない。ただ不可欠な力であることも事実。3本の懐刀を携え、リーグ優勝、日本一奪回に挑む。【広重竜太郎】