6年ぶり4度目の開幕投手を務めるソフトバンク和田毅投手(36)が広島打線を4回2安打無失点に抑え、開幕前の最終調整を終えた。2回には3者連続空振り三振を奪うなど、5奪三振。73球を要したが、本番を想定した配球で、三塁を踏ませなかった。

 「5回まで投げたかったが、やりたいこともすべてやれたし、体の状態も上がってきている。変化球の精度が前回よりも悪く、少し内容はよくなかったが、修正できる範囲内なので、1週間しっかり調整したい」。

 状態が良くない中でも結果を残すベテランらしい投球。4回無失点だった9日の日本ハム戦、6回1失点の16日巨人戦に続いて結果を残し、これでオープン戦3試合で防御率は0・64。今年の組み立ての中で鍵を握るという新型カーブについても「試合でも使えるレベルになっていると思う」と、手応えを口にした。

 工藤監督も「よくない中でどうするのかも大事。(無失点に抑えて)よかったんじゃないですかね」と評価。「(開幕戦も)楽しみにしてます。頑張ってくれると思う。1年間ローテを守ってもらいたい気持ちが強い」と、期待を寄せられたエース左腕が、今年も投手陣の柱としてチームを引っ張っていく。【福岡吉央】