中日アレックス・ゲレーロ内野手(30=ドジャース3A)が開幕OK弾だ。初回1死二塁で、美馬の外角スライダーをバックスクリーン右に運ぶ3号2ラン。左手首痛で1試合休んだ不安を拭った。

 30打席ぶりの1発は待望のナゴヤドーム初アーチ。「気分がいいね。ファンが喜んでくれて本当によかった。僕の力なら球場の広さは関係なくしっかり当てられれば入るよ」。手首にはわずかな痛みが残るが、開幕に響くことはない。3打席目には右翼に大飛球も放ち、計4打席に立った。

 平田がWBCから戻り、オープン戦で初めてゲレーロ、ビシエド、平田の主軸を組んだ。「3人で打点を稼ぐという気持ち。3人のうち2人でも結果を出せれば点は入ると思う」とゲレーロ。3番大島など、多くのオプションを検討している森監督だが「基本形はないけど、今の状態なら、このままが1番いいかもしれない」と3番ゲレーロ、5番平田でビシエドをはさむ形で開幕する可能性が高くなった。

 田島が逃げ切りに失敗したが、9回裏に食らいついて同点にした。ナゴヤドームは5敗2分けとまた勝ちは見せられず、広島と勝率で並んでオープン戦最下位に落ちた。それでも森監督は「勝っている試合が負けたような形になり、最後ああなった。打線はいい方に行ってるのかも」と前向き。予行演習は残り1試合。ゲレーロが加わったトリオが新打線の看板になる。【柏原誠】