DeNAのドラフト9位佐野恵太内野手(22=明大)が、セ・リーグ最下位指名から旋風を巻き起こす。沖縄・宜野湾キャンプから、打撃力のアピールを続け、開幕1軍はほぼ確実のものにしようとしている。「求められているのは勝負強さ。だから打率はあまり気にしていないけど、打点はうれしいです」とチャンスこそ本領発揮する。

 オープン戦では11打点を挙げ、球団のルーキーでは44年ぶりとなる2桁打点をマークした。昨秋のドラフトでは、指名を受けた87人中84番目。セ・リーグでは最下位指名だった男が、1年目から下克上を起こそうとしている。この勝負強さを勝ったラミレス監督は、左の代打の切り札としてすでに構想に入れている。伯父は元ダイエーの名選手で、ソフトバンク3軍監督の佐々木誠氏。隠れたサラブレッドが、最後方から猛追を見せる。【DeNA担当 栗田成芳】