ヤクルトにも、すしを愛する助っ人が現れた。新外国人のロス・オーレンドルフ投手(34=レッズ)が日本ハム戦に先発し、5回1失点の好投。初回に先頭からの連続四死球で先制点を許したが、2回以降は投球の軸をツーシームからスライダーに変えて立ち直った。3回には中田に対して、ワインドアップから急に投球動作を速めるクイック投法も披露。豊富な“ネタ”を使って試合をつくった。「初回はいろんな球種の中でどれがいいか考えていた。いいスタートが切れなかったが、しっかり立て直せた」と手応えを口にした。

 苦手は克服する。2月の来日直後から、すしを気に入った。都内のスーパーでも購入していたが、ウニは苦手だった。24日には札幌市内の「すしざんまい」で、すしを堪能。初の北海道で味わった“本物”のウニは別格だった。「バターのように濃厚で最高だったよ」とニッコリ。満足そうに、両手を広げる「すしざんまいポーズ」を披露した。

 優良助っ人の系譜を継ぐ。この日は「すしポーズ」でおなじみの日本ハム・レアードと初対戦。2打席無安打に抑えた。開幕ローテ入りは決まっており、3戦目の4月2日DeNA戦(神宮)での先発が有力だ。「初回にバタバタしたのは球場やマウンドのせいじゃなくて、自分が原因。次は初回から抑えてみせるよ」と自信をのぞかせた。

 ヤクルトは昨年8月14日の巨人戦(神宮)で「すしざんまい」を運営する喜代村の木村清社長が始球式を行った縁もある。日本語の上達も早いオーレンドルフが、お立ち台で「すしざんまいポーズ」を披露する日は近いはずだ。【鹿野雄太】