開幕準備完了! ソフトバンク松田宣浩内野手(33)がWBC出場組の中で帰国後第1号を放った。オープン戦最終戦で、特大場外弾。チームスローガンの「1(ワン)ダホー!」ポーズも初披露した。チームも10勝5敗3分けの2位でオープン戦を終了。万全の状態でロッテとの開幕を迎える。

 完璧に仕留めた1発だった。先頭の5回、広島大瀬良から左翼2階バルコニー席を越え、後方フェンスに直撃する推定130メートルの場外弾。昨年、柳田、内川とともに3者連続本塁打を放ったマツダスタジアムとの相性の良さは今年も健在。

 「いい打球だった。(帰国後2試合の)限られた打席の中で結果が出てよかった。これで100%の状態で開幕を迎えられる」

 ベンチに戻ると「熱男」とは叫ばず、今年のチームスローガンでもある「1(ワン)ダホー!」ポーズを披露。スタンドの鷹党も松田とともに声をそろえた。「1(ワン)ダホー!も1度、予行演習をしておきたかった。ファンの方も100%返してくれた。滑らなくてよかった。こっちの方もいい滑り出し」。

 デスパイネが加入した今季は7番を任されることになりそうだ。松田は「打順は何番でもいい。去年は27本塁打に終わったけど、デスパイネも40本打つと言っているし、今年は30本打って30回1(ワン)ダホー!をやりたい。チーム内でいい競争をしたい」と、声を弾ませた。

 WBCでは準決勝で米国に決勝点を許すファンブルをしてしまった。悔しさがなくなることはないが、前に進むしかない。すでにシーズンへと気持ちを切り替えている。「本当に悔しい思いをしたが、無駄な1カ月ではなかった。いい経験をした。この悔しさを晴らすのはシーズン。優勝は絶対条件だし、すごい成績を残したい」。新たに背番号3で臨む17年。松田はWBCの悔しさを開幕から全力でぶつけ、V奪回のシーズンに挑む。【福岡吉央】