野球賭博に関与し、日本野球機構から1年間の失格処分を受けていた巨人の高木京介元投手(27)が27日、熊崎勝彦コミッショナーから球界復帰を認められた。巨人と育成契約を結び、東京・大手町の球団事務所で会見に臨んだ。「非常に罪深く、簡単に償えないことは十分に理解している。何で償えるかといったら野球しかない」と神妙な面持ちで話した。

 昨年3月に失格処分を受け、悔恨の日々を過ごした。1カ月がすぎ、大学時代の恩師と面談。叱咤(しった)激励され、公営ギャンブルも含めて賭け事を断つことを誓い、練習を再開した。野球中継は「申し訳ない気持ちがあり」と直視できなかった。それでも巨人の同僚からも励まされ、ファンから手紙ももらい「心の支えとなって今にいたってます」と受け止めた。

 主戦場としていた1軍への道のりは険しい。処分前の28番にゼロを足した背番号028、年俸240万円の育成選手として再出発を切る。世間からの厳しい目も残る。それでも猛省の日を過ごし、復帰の資格を与えられた。「1度、過ちを犯したが、そこからはい上がって復活する姿を(昨年誕生した)娘に見せたい。野球にひたむきに取り組みたいです」。チーム、恩人、家族、そして野球を再び裏切らないことを、固く誓った。

 ◆野球賭博問題 15年10月に当時巨人の笠原将生、福田聡志、松本竜也の3人の関与が発覚し、無期失格処分を受けた。高木京は16年3月に関与が明らかになったが、関わり方などが薄いとして1年間の失格処分となっていた。21日に失格処分が満了となり、22日に高木京から巨人に対し、復帰申請書が届けられた。巨人が意見書を添えて23日に熊崎コミッショナーに対し、提出していた。