プロ野球はいよいよセ・パ両リーグが31日に開幕します。第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の盛り上がりを追い風に、熱いペナントレースが期待できそうです。日刊スポーツ評論家陣による、今年のペナントレース順位予想を、今日から2日間、セ、パの順で掲載します。新たに日刊スポーツ評論家の仲間入りした、元DeNA三浦大輔氏(43)は、バッテリー力を基準にした論調。今年も予想される「混セ」を勝ち抜くのは、どのチームか?

◆(1)広島(2)DeNA(3)巨人(4)阪神(5)ヤクルト(6)中日

 バッテリーを中心とした守備力を基準に考えると、独走はなくとも広島の連覇に落ち着く。

 ジョンソンと野村という、リーグを代表する先発2枚が崩れての大型連敗は考えにくい。黒田の穴を埋める資質のある岡田らもいる。ブルペンは相変わらず堅い。WBCに出場した菊池-田中の二遊間に中堅の丸。ベテラン石原。生え抜きが太いセンターラインを構築している。

 キャンプを見て強く感じたが、カープには練習量を根拠とした「たたき上げの強さ」がある。フロントの巧みさもあって年齢構成のバランスも良く、時間をかけて開花した力は簡単に落ちない。

 DeNAには、巨人を上回って優勝争いをする期待感を持っている。石田と今永という、伸びしろを感じる左腕2枚を先発ローテの軸に置ける。パットンの加入で終盤に一層の厚みも出た。日本の4番に成長した筒香がいて、打線の組み立てに悩む心配がない。

 OBとして優勝に推したくなるが、確固たる個の力、チームとして勝ち切る力を手にするのは簡単ではなく、まだその域にはない。広島に昨季つけられたゲーム差は19・5。フラットに見て、ひっくり返すには大きい数字だ。

 巨人はFA加入した陽岱鋼と山口俊が開幕におらず、抑えの沢村も故障でいない。戦力がそろうタイミングを、どこに持っていけるか。阪神、ヤクルト、中日は、広島のような「真の力」を蓄えている最中とみて、そのままの順位とした。(日刊スポーツ評論家)