みちのく大学野球が、ついに開幕! 仙台6大学、南東北大学が8日、北東北大学が22日から始まる。各リーグの優勝チームに与えられる全日本大学野球選手権大会(6月5日から7日間、神宮球場)の出場切符をかけて、火花を散らす。

 北東北大学の富士大(岩手)の新4番・三浦智聡内野手(4年=盛岡大付)がリーグ7連覇に導く。2年秋に最多打点賞とベストナイン(一塁手)の2冠に輝いたが、昨年は故障が響いて春秋通じて先発定着には至らなかった。春のオープン戦から、持ち前の長打力が買われて4番を任され「調子は上がっている。7連覇は簡単じゃないけど、チームが立てた目標。絶対に譲れない」と意気込む。

 燃える理由がある。今春のセンバツに母校・盛岡大付(岩手)が出場した。先発した弟の瑞樹投手(3年)が、智弁学園(奈良)との2回戦で9回1失点完投し、同校初の8強入りの立役者になった。弟の活躍について、三浦は「瑞樹とはポジションが違うんで、特に意識はしないけど」と、はにかみつつ「母校の頑張りはすごく刺激になる。自分も負けていられない」と闘志を燃やした。

 ◆北東北大学展望 リーグ7連覇を狙う富士大の死角は投手陣。昨年のエース小野泰己(現阪神)ら主力3投手が卒業し、4番三浦やドラフト候補の小林遼捕手(4年=仙台育英)が打ってカバーする。ノースアジア大(秋田)は変則左腕・木場涼佑(4年=金足農)、八戸学院大(青森)は力投左腕の高橋優貴(3年=東海大菅生)の出来が鍵。打線充実の青森大を加えた3校が富士大を猛追する。