ソフトバンクのリック・バンデンハーク投手(31)は、3年連続の白星スタートを切ることはできなかった。5回2失点で降板。今季初登板で黒星を喫した。「今日は良くも悪くもなかった。いい球と悪い球があって、自分との戦いだった」と、顔をしかめた。

 3回2死一塁からペゲーロに内角カーブを右翼席に運ばれた。ボールは低めに制球されていたが、技ありに1発に泣いた。「ペゲーロが集中していた。あれは失投ではない。多分ボール球だが、力があるのは分かっている。しっかりスイングされたらああなる」と、相手をたたえた。

 この日の球数は100球。8番岡島にファウルでとことん粘られ、2打席で計25球を要したことが、5回での降板にもつながった。「あれだけ粘られて、球数もいってしまった。いい仕事をされた」。

 WBC後、開幕直前にチームに合流。右手人さし指にマメができた影響で、登板日を4月1日の開幕2戦目からずらし、2軍での調整登板をはさんでこの日を迎えたが、チームを2カード連続の勝ち越しへと導くことはできなかった。【福岡吉央】