優勝への必勝パターンが見えた! 開幕から抜群の安定感を誇る福山博之投手(28)、森原康平投手(25)、フランク・ハーマン投手(32)、松井裕樹投手(21)の救援陣について、楽天梨田昌孝監督(63)が「割と固まってきた」と手応えを口にした。日本ハム時代も強固な投手陣で09年にリーグ制覇。01年の近鉄時代も含め、監督就任2年目で優勝を果たしているだけに、期待は高まるばかりだ。

 「中継ぎは09年の雰囲気がでてきた」。梨田監督は、自ら指揮した日本ハム時代になぞらえて、今季の「勝利の方程式」に好感触を口にした。主に6回を任される福山は7試合、7回の森原は9試合を無失点、8回のハーマンは8試合で1失点。そして、守護神の松井裕も、9試合に投げ無失点、リーグトップの6セーブ。4人合計32回2/3、防御率は驚異の0・28と、圧倒的な投球を見せる。

 「福山は経験があるから、ランナーがいる状態でも投げさせられる。ハーマンは(投球フォームに)ボークの心配があり、森原もルーキーだからどうかと思っていたが、よくやってくれている。中継ぎ陣は割と固まってきたかな」

 選手層の厚さも、今の楽天と共通している。09年の日本ハムは、救援陣が奮闘した。菊地と宮西がチーム最多の58試合に投げ、建山と林が46試合、江尻も45試合に登板と、接戦では彼らがフル回転。守護神の武田久も34セーブ、防御率1・20と見事に役割を果たした。今季の楽天も福山、森原、ハーマン、松井裕のほか、新人の高梨は6試合、菅原も4試合で無失点と安定感を誇る。「オリックス(2日)もそうだし、昨日(16日の日本ハム戦)も、高梨は調子がいい近藤に左のワンポイントで抑え、その後の菅原もよく投げてくれた」と目を細める。

 キャンプ前は「中継ぎが心配」と、梨田監督は不安要素に挙げていたが、もはや勝利に欠かせない戦力となった。「あとは先発が完投や8回くらいまで投げてくれれば、もっとかみ合ってくる」と先発陣の奮起を促す。戦力は十分に整ってきた。あとは、優勝へ向かって突き進むのみだ。【田口元義】