好機にミスを連発し、日本ハムが今季2度目の4連敗。借金はワーストの8となった。栗山監督は「ただただ、申し訳ない。できることをやれるようにしてあげられないのは、こちらの責任」。選手は責めず、自戒の言葉を繰り返した。

 自分たちで得点を“放棄”した。2回は田中賢の中越え二塁打で無死二塁の好機をつくるが、続く石井一が空振り三振。その際に、二塁走者の田中が飛び出してタッチアウト。無死三塁と絶好機だった3回も、仕掛けたスクイズが失敗(ファウル)するなど無得点で終えた。バント失敗は5、8回にも1つずつ。9回の守りでは失策も出た。

 2番にはプロ入り2度目のスタメン起用となる岸里を抜てき。初回はその岸里がチャンスメークし、待望の先制点が生まれた。「いまこのメンバーで、1番点を取れる形をいろいろ考えた」。大谷、中田不在でも、必死に試行錯誤を続けるが「試合なので、勝ちきらないといけない」。白星には結びついていかない。

 サヨナラ勝ちした昨年に続く、静岡での主催試合。栗山監督自身も親戚がおり、現役時代は自主トレ先にもしていたなじみ深い場所で、この日はバスの窓から富士山も見えた。「とにかく1つ1つ、今日1日を必死になって戦うしかない」。連覇へ向けて苦しいシーズンの幕開けとなったが、まだ16試合が終わったばかり。山頂はきれいに、視界にとらえられるところにある。【本間翼】