巨人の虎キラー、田口が昨年から続く阪神戦連勝を7戦6勝に伸ばした。7回4安打1失点で今季2勝目。左打者へは内角直球と低めスライダーを制御し、高山、糸井、福留、鳥谷の主軸4人を1安打に封じた。「真っすぐを投げきれたし、スライダーで空振りも取れた。自分の持ち味を出せた」と納得の投球だった。

 初回、先頭高山の投ゴロに左手で触れるアクシデントがあった。直後の上本に左前打を浴び、福留に先制適時打を献上。それでも2回以降は2安打と修正し、三塁を踏ませなかった。「ここ2試合は5回で降りて悔しい思いしかなかった。この1週間、キャッチボールからテンポを意識してきた効果です」。投球間隔を早めて凡打の山を築いた。

 開幕ローテ6人の中で唯一達成していなかったクオリティースタート(6回3失点以内)をクリア。「やっと自分で試合をつくって勝てた。これを続けていかないとダメ」。余韻には浸らず、次戦を見据えた。

 ▼田口が7回1失点で今季2勝目を挙げた。これで阪神戦は通算8試合に登板して6勝1敗、防御率1・62。他カードでは通算9勝14敗と負け越している田口だが、阪神戦は唯一の黒星が初登板の15年4月18日で、16年4月27日から6連勝。巨人投手の阪神戦6連勝以上は08~09年グライシンガー8連勝以来となり、日本人投手では04~06年工藤6連勝以来だ。巨人投手の阪神戦連勝には89~91年香田の11連勝があるが、田口はどこまで伸ばせるか。