楽天の銀次内野手(29)がチームと東北に勇気を与える活躍をみせた。オリックスとの首位攻防第2ラウンド。2回に好走塁で先制のホームを陥れ、6回には貴重な追加点となる適時打を放った。この日は「TOHOKU SMILE デー」で、東日本大震災の被災地の子供たちが招待されていた。最多記録を更新する2万7259人の観衆が集まった試合で、岩手出身のヒーローが輝いた。

 先発則本に勇気を与える走塁だった。2回1死から四球で出塁した銀次は、島内の二塁打で三塁まで進む。ベンチからのサインはギャンブルスタート。打球の行方にかかわらず、打った瞬間にスタートを切る。「岡島のバットの軌道がゴロと分かったので、迷わずにいけました」。次打者岡島のバットに球が当たる前から走りだし、平凡な三ゴロで悠々、生還した。