連勝街道再びで堅首だ! 阪神は11日、横浜スタジアムで指名練習を行った。10日の巨人戦で連勝は6で止まったが、最大7点差から2点差まで詰め寄った。金本知憲監督(49)は「いい意味で自信を持って乗っていく」と前向きだ。好調の中谷将大外野手(24)と原口文仁捕手(25)を5番打者でツープラトン起用する方針を明言。きょう12日からのDeNA3連戦で今季初の貯金10に挑む。

 敗戦から一夜明け、晴天の横浜スタジアムは活気に満ちていた。巨人戦で連勝が「6」でストップしたが、7点ビハインドからチームは猛追。最後は2点差で最終回まで大逆転の望みをもたせた。勢いに陰りはない。その確信は指揮官の胸中にもあった。「ホント、調子のいい時ほど、心を戒めて、いい意味で自信を持って、乗っていく」。北條や糸原らに精力的に打撃指導。再び連勝街道を走るべく、仕切り直しの1日になった。

 開幕から糸井、福留の3、4番コンビが実力を発揮。チームに安定感をもたらしている。ベテラン2人に続く5番打者にも、1つの方向性が見えてきた。それは成長著しい若武者のツープラトン起用。金本監督は言った。「勝負強さの原口と長打の中谷。中谷は高めのストレートを打てるようになった。しっかりと引っ張れるようになった」。状況に応じて、併用していく考えを明かした。例えば、3戦連続完封中だった巨人菅野に対しては、原口を使った。確実に1点をもぎ取りたい時には、勝負強さとしぶとさを生かす。前夜の大竹との対戦では中谷を指名。本塁打と二塁打を含む3安打で猛追の推進力になった。異なるタイプの右打者を使い分け、攻撃にバリエーションを持たしていく。

 この日の指名練習で、2人は同組でフリー打撃に臨んだ。中谷が左翼スタンドにぶち込めば、すぐさま原口が左中間に放物線を描いた。「前の先輩も後ろの先輩も調子がいい。中谷も調子がいいので、負けないように食らいついていきたい」と原口は意気込んだ。2位に1・5ゲーム差の首位で、今季3勝1敗と相性のいいDeNAとの3連戦。一時は打線の調子も落ち込んだが、上昇気流に乗っている。若き大砲候補が競い合って、再び貯金「10」の大台に挑む。【田口真一郎】