日本ハムが西武10回戦(大宮)でリーグワーストとなる今季12度目の逆転負けを喫した。3点リードの6回に逆転されると、その後は打線が沈黙した。これで今季は地方球場で6戦6敗、敵地での試合は5連敗で4勝18敗。序盤の良い流れを勝利に結びつけられず、負の連鎖を止められなかった。

 勝利へ向かうムードは、強さを増した雨に流された。6回表に小雨が降り始めると、その裏に雨粒は勢いを増した。3点リードで投入された百戦錬磨の谷元が、負の連鎖にのみ込まれた。2連続四球と犠打で1死二、三塁のピンチを背負い、秋山に同点3ランを献上した。さらに失策で走者を許し、浅村は左飛に抑えた投球がボークの判定を受けた。仕切りなおしの初球を中越えに運ばれて決勝の適時二塁打となった。「試合をぶち壊したので、次頑張ります」と、2敗目を喫した右腕はうつむいた。

 今季12度目の逆転負けは、リーグワーストの数字。日本一に輝いた昨季は、12球団で最少の23度しかなかった。先行して逃げ切る得意のパターンが、決まらない。ホームゲームは14勝7敗ながら、敵地は4勝18敗と大きく負け越す内弁慶さも際だつ。上位浮上へ、波に乗りきれない状態が続いている。

 栗山監督は「(天候など)全て含めて(西武と)同じ条件でやっている。しっかりやります」と、潔く敗戦を受け入れた。偏った戦績は巡り合わせもあるが、目に見える敗因もある。この日もミスが失点につながった。指揮官は「ごめんなさい。オレが悪い。勝たせてあげられなかった」と、黒星の責任を背負い込んだ。今日26日からは得意の本拠地、札幌ドームで2位ソフトバンクとの3連戦が控える。「しっかりやります」。交流戦前の最終カードで、上昇気流をつかむ。【木下大輔】