日本ハムが「平成のON」の活躍で西武戦の連敗を8で止めた。

 口火を切ったのは大谷翔平投手(23)だ。初回1死三塁で先制の中前適時打。「(犠飛を)意識していたので、外野まで飛べばいいと思った」と、力みのないスイングで外角へ落ちるフォークをとらえた。

 この日はメジャー3球団が熱視線を送っていた。ドジャースは編成部門取締役のフリードマン氏ら8人態勢。編成部門トップの同氏に加え、ド軍OBの大投手・ハーシュハイザー氏も試合前練習から見守った。

 さらにパイレーツのスミスGM補佐、レンジャーズのボイドGM補佐らも目を光らせた。今オフにもメジャー移籍の可能性がある。シーズン終盤にきて周囲が熱気を帯びるが、「特に、ないです」。メジャーからの視線には無関心を貫いたが、勝利につながる2安打で能力はアピールした。

 試合の流れを引き寄せたのは、こちらもオフの去就が注目される中田翔内野手(28)だ。6回1死で二塁打を放った大谷に続き、15号2ランを放った。「完璧では、ありました」と、左中間スタンド中段へたたきこんだ。前日17日に国内FA権を取得後初の1発は、らしい豪快な放物線を描いた。8回は左前適時打でダメ押しの4点目を追加するなど、4番の仕事だった。

 主役が躍動すれば、逆転優勝を目指す西武にも堂々と渡り合える。栗山監督は「やっとチームらしくなっている」と、うなずいた。今季3度目の4連勝で、昨季の日本一チームが意地を見せ始めた。【木下大輔】