慶大・岩見雅紀外野手(4年=比叡山)が逆転3ランを放ち、勝利に導いた。1点を追う3回2死一、三塁から、直球を左翼席に運んだ。大学通算15本目のアーチで、元巨人の石井浩郎(早大)に並ぶ歴代12位に浮上した。東大はドラフト候補のエース宮台康平投手(4年=湘南)が4回途中8失点でKOされ、02年秋以来の勝ち点を逃した。

 慶大・岩見が、東大のエース宮台を打ち砕いた。1点を追う3回2死一、三塁、141キロの直球を強振。左翼席にたたき込み、大学通算15本目のアーチで歴代12位タイに浮上した。15年ぶりの勝ち点を狙った東大から主導権を奪い返し、4回にも自身の中前適時打を含む5点を奪う。宮台を3回2/38失点でKOした。「突破口というか、次の回にも点が入って、つかまえるきっかけになったのは良かった」と振り返った。

 指揮官のゲキに、結果で応えた。ミーティングでは毎回、大久保秀昭監督(48)から「お前が打てないと勝てないんだぞ」と声を掛けられる。東大との1戦目は1安打も、好機で凡退。「負けたのは自分の責任」と雪辱を胸に誓って、勝負の3戦目に2安打4打点で勝利に貢献した。「(歴代本塁打で)スーパースターの方と一緒に名前を載せてもらえるのはうれしいですが、自分の1本より勝ち点1です」と力を込めた。