【ホノルル12日(日本時間13日)=為田聡史】巨人阿部慎之助内野手(38)が名球会に“ルーキー”として初参加した。宿泊ホテルから山本浩二会長を先頭に東尾修、佐々木主浩、宮本慎也…の各氏と、そうそうたる顔ぶれのレジェンドが、総会会場へと練り歩く。阿部は最後尾から文字通り大先輩の背中を追った。「あらためて身が引き締まる思い。チームだと最年長だけど、このメンバーに入ると新人だからね」と背中を丸めた。

 初日はあいさつ回りに会場内をせわしなく動き回った。巨人の先輩でもあるソフトバンク王会長からは「名球会は通過点。この場所は自分の腕で勝ち取ったわけだから、2500安打を目指すぐらいで頑張ってほしい」と背中をポンとたたかれた。現役では中日荒木、阪神福留、鳥谷、メッツFAの青木を含む5選手。「ずいぶんと若返った。今は昔と違って上下関係もない。思ったことがあれば発言してほしい」と王会長からの呼びかけもあった。

 若手も加わった名球会の結束を強めるべく新プランも浮上した。あまり機能していないという数年前に作成された連絡網を改め、無料通話アプリ「LINE」のグループ作成が総会で提案された。総勢64人の全会員が対応できるかは不透明な部分はあるものの、スマホを使いこなす若手会員には働きかけを発信するツールとして追い風になりうる。阿部も「偉大な先輩たちに少しでも近づけるように、もっと頑張らないとと素直に思えた。自分たちの世代でも、できることはやっていきたい」と球界発展の重要性を再認識させられた。