火の玉ストレート伝授や！　阪神藤川球児投手（３７）が１５日、石崎、坂本、オリックス金田と行う自主トレを公開。沖縄・宜野座村の日差しに負けじと熱い「球児塾」を開講した。

　体作りとコミュニケーションで、能力を引き上げていく。「遊ぼうぜ！」をテーマに、テニスやフットサルなど、楽しみながら下半身を強化。サウナや風呂、治療など、睡眠以外はすべての時間をともに過ごし、感覚をすり合わせていくという。観察して、性格を知り、言葉を考える。藤川は初参加の捕手、坂本に与える影響として「投手の性格とか。自問自答をしてもらえるようになる」と説明した。

　侍ジャパンにも選ばれ、今季も中継ぎとして期待される初参加の石崎については「天然で天才」と評した。抜群の身体能力から石崎を「キン肉マン」と呼び、藤川は「一本気だから。１つのことに集中した時の能力はものすごく高い。人間の石崎剛と、野球選手の石崎剛は全くブレてない。爆発的な能力を発揮すると思う」と分析。もっと周りを見る冷静さがあれば、故障防止にもつながり登板数も増えると指摘した。

　技術面はシンプルな指導だ。石崎には「右膝の使い方」を伝えた。三塁側に折れず、打者方向にぶつけていけば、力をロスなく伝えられるという。異例の１時間に及ぶキャッチボール、遠投で、１球１球を考えながら投げる。チーム事情を考えて早めに仕上げる藤川も、低い弾道で投げる。今季３８歳。「不安ですね。不安でちょうどいいんじゃないですか。２月に様子を見られる状態にしたい」。１人１人の能力を引き上げ、それがチームのためになる。だから球児は全力で向き合う。【池本泰尚】