阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)が、在籍9年目で最速の来日となることが21日、分かった。例年は沖縄・宜野座キャンプ目前の1月末に日本へ到着するが、今年は近日中に来日予定。昨年11月下旬には、早くも金本監督から3月30日巨人戦(東京ドーム)の開幕投手に指名されており、実現すれば球界助っ人初の4年連続の大役となる。球界助っ人最多奪三振や阪神外国人投手の最多勝利など、数々の記録更新も視野に入っており、メモリアルイヤーへ自覚たっぷりに向かう。

 虎投の大黒柱が「最速来日」を果たす。在籍9年目のメッセンジャーが、過去最速の日程で来日することが判明した。例年は1月28~30日で推移していたが、今年は違う。近日中にも来日予定で1週間程度の余裕を持ってキャンプインする。これまでの最速だったのは10年の1月27日。当時は来日1年目で、いまや、阪神の球団史に名を刻む助っ人に。スピード来日は、まさにエースの自覚だろう。

 昨年11月下旬には、早くも金本監督から開幕投手に指名されていた。「メッセが開幕投手。普通にいけば、アクシデントがない限り。いわゆるレギュラーですから、野手で言えば」と断言するほど、信頼は厚い。今季は3月30日に敵地東京ドームで巨人と初陣を迎える。メッセンジャーもシーズン後に「開幕投手は誰かと言われたら、自分しかいないと思う」と言い切るなど、自負心をにじませた。

 球団としても、早期来日にメリットがある。昨年8月に右足を骨折して緊急手術。シーズン最終戦で1軍復帰を果たし、DeNAとのクライマックスシリーズ、ファーストステージ初戦でも力投し、白星をつかんだ。患部にボルトは入ったままだという。球団幹部は「定期的に連絡する」と話すなど、オフもコンディションを管理。いち早く現状を把握するためにも、来日は早ければ早い方がいい。

 84勝を積み上げた。阪神助っ人で最多勝利となるバッキーの100勝に、あと16勝に迫る。中日郭源治の外国人投手最多である通算1415奪三振にも、残り144三振としており、いずれも記録更新が射程圏内だ。さらに、4年連続の開幕マウンドなら外国人史上初で、開幕投手で白星を挙げれば通算3勝目でこちらも助っ人単独最多となる。

 順調なら4月にはFA権を取得し、2年契約最終年で19年から日本人選手扱いになるため、すでに球団も早期の残留要請に動く方向を示している。まさにレジェンドだ。昨年は日本最軽量の109キロで来日した。助っ人投手の「ヨコヅナ」らしく、どっしりと構える。どんな姿でやって来るのか、乞うご期待だ。