阪神のルーキー投手勢が明日24日、沖縄・宜野座キャンプメンバー入りを巡って「最終テスト」を受けることが22日、分かった。

 合同コーチ会議が行われる直前、甲子園で金本知憲監督(49)ら首脳陣が勢ぞろいするなか、ブルペン投球を予定する。通常は午前10時開始の練習が30分前倒しされ、視察する時間を確保するのは異例。ドラフト1位の馬場皐輔(22=仙台大)、同2位の高橋遥人(22=亜大)、同5位の谷川昌希(25=九州三菱自動車)、育成の石井将希(22=上武大)の4投手が披露。1軍キャンプ参戦を目指す。

 極寒の冬将軍が襲来するなか、1軍生き残りをかけた激アツのバトルが繰り広げられる。明日24日の合同自主トレはルーキーにとって、2月の1軍宜野座キャンプメンバー入りをかけた最後のアピールだ。舞台は甲子園のブルペン。ここでルーキー4投手が競い合うようにマウンドへ上がり、投げっぷりを披露することが決まった。周りには金本監督ら首脳陣がズラリと並ぶ。直後に合同コーチ会議を控えており、いわば「最終テスト」の位置づけだ。

 実は異例の光景だ。通常の新人合同自主トレは午前10時に練習開始するが、その日は30分前倒し。あえて、コーチ陣がブルペン投球を視察する時間を確保する。ギリギリまで実力を見て直前情報からベストメンバーを厳選できる。昨年になかった試み。馬場は1軍キャンプが内定しているが、高橋遥や谷川らにとっては千載一遇のチャンス。即戦力に位置づける大学・社会人から入団した投手は優勝した05年以降、最多の4人。1年目から戦力に見込むからこそ力を見極めたい方針が表れる。昨年、沖縄に同行した新人投手は小野だけ。今年は異例の新人大量選出も現実味を帯びる。

 金本監督が今春の合同自主トレで、投球を直接見るのは初めて。お眼鏡にかなえば、沖縄行きの切符は手中に入る。この日は鳴尾浜のブルペンで馬場、谷川、石井が熱投。そして、合同トレで評価を高めているのが、左腕の高橋遥と新人最年長右腕の谷川だ。投球を見守った矢野2軍監督は谷川に感心。「一番、大卒社会人で、早く結果を出したい、その気持ちが強く出ているし、仕上がりもそう。自覚を持ってやっている」。即戦力として自覚し、1軍滑り込みを狙う。

 高橋遥も合同自主トレは順調にブルペン投球を重ねてきた。17日は金村投手コーチが「しなやかさは岩隈みたい。腕の使い方が柔らかくて、よくしなる」と絶賛した。沖縄行きの可能性は十分にある。同じ左腕の育成枠・石井も合同自主トレに食らいついてきており、狭き門に挑戦する。

 金本阪神3年目の方針が浮き彫りになった1・24のスケジュール。気鋭の新人は強烈な火花を散らし、指揮官のハートを激しく揺さぶってやれ!!